プライベートバンクの口座開設はいくらからできる?
プライベートバンクの口座開設は、金融資産いくらからできるのでしょうか?プライベートバンクの最低預入金額は、国や金融機関によって異なりますが、「1億円」が1つの目安とされています。
しかしプライベートバンクによっては、1億円では口座開設ができない場合があります。例として、スイスのプライベートバンクでは2億円が口座開設の目安の金額となっています。
プライベートバンクの国 | 最低預入金額 |
---|---|
スイス | 2億円以上 |
日本 | 1億円以上 |
なお野村総合研究所の調査によると、日本で1億円以上の金融資産を保有する富裕層は133万世帯(※)と推計されています。プライベートバンクは富裕層に特化した金融機関なので、利用できる方は限られます。
一方で1億円以上の金融資産を保有する方にとっては、富裕層だけを対象とした質の高いサービスを受けられるチャンスなので、プライベートバンクに資産の一部を預け入れることも検討してみると良いでしょう。
(※)株式会社野村総合研究所「NRI富裕層アンケート調査」より
この記事では、スイスと日本のプライベートバンクに分けて、それぞれの最低預入金額を紹介しますので、ぜひプライベートバンク選びの参考にしてください。
また、日本と海外のプライベートバンクの違いを詳しく知りたい方は「日本のプライベートバンクを比較!海外のPBと比較した強みや弱みも紹介!」もご覧ください。
さらに、プライベートバンクの利回りがどのくらいか知りたい方は「プライベートバンクの利回り|日本とスイスやシンガポールなど海外の銀行で比較!」をご覧ください。
スイス系企業のプライベートバンクの口座開設はいくらから?
スイス系企業のプライベートバンクの最低預入金額は2億円〜5億円が目安になっています。そのため、金融資産が1億円以上2億円未満だと、スイス系企業のプライベートバンクに口座を開設するのは難しいでしょう。
スイス系企業のプライベートバンクにはクレディ・スイスやロンバー・オディエ、UBSなどがあります。
スイスは永世中立国という政治的な安定性と、機密保持レベルの高さに定評があるため、富裕層の資産の預け先として人気があります。なお、スイス系企業はスイス系商業銀行とスイス系老舗銀行に分けられます。
クレディ・スイス:5億円
クレディ・スイスの最低預入金額は5億円が目安で、口座開設のハードルは極めて高いです。クレディ・スイスはプライベート・バンキングを中核事業に据えており、160年以上の歴史で培った運用ノウハウに定評があります。
「世界最優秀プライベート・バンク」を3年連続で受賞するなどその実力はお墨付きで、世界中の富裕層や金融業界から高く評価されています。
ロンバー・オディエ:3億円
ロンバー・オディエの最低預入金額は3億円が目安になっており、口座開設のハードルはかなり高いです。ロンバー・オディエは1796年にスイスのジュネーブで創業した老舗のプライベート・バンクで、創業以来220年以上の歴史を誇ります。
ロンバー・オディエは1999年から日本でも事業を行っており、六本木の泉ガーデンタワーに東京オフィスがあります。
UBS:2億円
UBS(ユービーエス AG)の最低預入金額は2億円が目安になっており、他のスイス系企業と比べると口座開設は比較的容易です。UBSの運用資産残高は2兆4030億ドルで、世界トップクラスのプライベートバンクの1つとして有名です。
UBSは「超富裕層向け最優秀プライベートバンク」を8年連続で受賞しており、日本ではUBSウェルス・マネジメントが国内の3拠点(東京、大阪、名古屋)で事業を行っています。
ジュリアス・ベア:非公開
ジュリアス・ベアの最低預入金額は、非公開になっており不明です。ジュリアス・ベアはプライベートバンク専業の金融機関で、プライベートバンク専業では世界トップクラスの運用資産残高を誇ります。
日本ではジュリアス・ベアと野村の合弁の「ジュリアス・ベア ノムラウェルスマネジメント」が事業を行っており、東京都港区虎ノ門にオフィスがあります。
日本の証券会社のプライベートバンク口座開設はいくらから?
日本の証券会社のプライベートバンクは、金融資産1億円~が口座開設の目安になります。スイス系企業や日系銀行と比べると口座開設のハードルは低く、プライベートバンクの中では口座開設は比較的容易です。
日系証券のプライベートバンクは証券会社の強みを活かし、プライベートバンカーは豊富な金融商品の中から最適なものを厳選して運用を行います。また、日経証券のプライベートバンカーは税務や法務に精通しており、相続や事業承継などの相談にも日本語で対応可能です。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券:1億円
三菱UFJモルガン・スタンレー証券(ウェルス&ミドルマーケット本部プライベートバンキンググループ)の最低預入金額の目安は1億円です。事業承継対策を得意としており、円満に資産承継を行うための豊富なノウハウを有しています。
高度な金融商品や海外取引に精通している優秀なスタッフが揃っており、ファイナンシャルアドバイザーとして富裕層の資産形成をサポートしてくれます。
野村證券 :1億円(目安)
野村證券の最低預入金額は非公開ですが、1億円が目安だと言われています。富裕層限定の野村SMA(エグゼクティブ・ラップ)の口座開設ができ、リスク許容範囲内で高い水準のリターンを目指せます。
さらに、IPO株式の優先的割り当てや最難関のプラックカードである「アメリカン・エキスプレス・センチュリオン・カード」の発行など、提供しているサービスの質は極めて高いです。
大和証券 :1億円(目安)
大和証券のプライベートバンキング部の口座開設は個別対応になっており、最低預入金額は公開されていません。しかし、金融資産1億円以上が目安と言われています。富裕層限定のダイワSMA口座を開設し、SMA専任のSMAコンサルタントと相談のうえ運用を行います。
また、プライベートバンクの口座開設をした方にはIPO株式の優先的割り当てが受けられ、一般の個人投資家よりも有利な条件で資産運用できることがあります。
日本の銀行のプライベートバンク口座開設はいくらから?
日系銀行のプライベートバンクの口座開設は5億円〜10億円程度が目安とされており、口座開設のハードルは極めて高いです。このハードルをクリアできるのは純金融資産保有額5億円以上の超富裕層だけであり、金融資産1億円の富裕層は口座開設ができません。
口座開設のハードルが高い理由は、顧客に質の高いサービスを提供するため、1人のプライベートバンカーが担当する顧客数が限られているからです。そのため審査は非常に厳しく、家族構成や過去の借入状況に問題がないかまで徹底的に調査されます。
みずほ銀行:10億円
みずほ銀行のプライベートバンクの最低預入金額は10億円です。口座開設のハードルは極めて高く、みずほフィナンシャルグループのトップ顧客の中から厳選した一握りの超富裕層だけが口座を開設できます。
「超お客さま志向」で総合的なサービスを提供することをモットーとしており、超富裕層が抱える悩みで多い事業承継対策を得意としています。
三井住友銀行:5億円
三井住友銀行のプライベートバンクの最低預入金額は5億円です。超富裕層のみが口座を開設でき、口座開設後は三井住友銀行・SMBC信託銀行・SMBC日興証券の連携で、きめ細かなサービスが受けられます。
このように「証券・銀行・信託」の連携により、ワンストップでサービスを提供できることが強みです。運用は、プライベート・ウェルス戦略部の優秀なプライベートバンカーが担当してくれます。
三菱UFJ銀行:非公開
三菱UFJ銀行のプライベートバンクの最低預入金額は、非公開です。最低預入金額は1億円であるため、金融資産1億円の方でも審査次第で口座開設ができる可能性があります。
三菱UFJ銀行のウェルスマネジメント部は、円満な事業承継や相続対策に強みを持つプライベートバンクです。数多くの事業承継・生前贈与をはじめとしたさまざまな資産承継の相談実績があるため、富裕層特有の悩みも解決できるでしょう。
プライベートバンクの口座開設に必要な資金が足りない方は?
ここまで見てきた通り、プライベートバンクの口座を開設するには最低でも1億円以上の預入資産が必要になります。特に海外のプライベートバンクで口座開設する場合は、数億円もの最低預入金額が設定されている場合もあり、資金が足りないという方もいらっしゃるでしょう。
そんな方は、ぜひヘッジファンドダイレクトにご相談ください。ヘッジファンドダイレクトでは、最低預入金額1,000万円を条件に、海外で運用実績の豊富なヘッジファンドを紹介しています。
ヘッジファンドはプライベートバンクと同様、富裕層の方のニーズに合わせて、金融資産を組み合わせたオーダーメイドの資産運用が可能です。プライベートバンクの口座を開設できずに迷っている方でも、満足できるように資産運用をサポートします。