グッチ家の栄光を奪った女が刑務所から出るのを嫌がっている。グッチ家元当主マウリツィオ・グッチ氏の妻で、殺し屋に殺害させて懲役29年となった、パトリツィア・レッジアーノ受刑者が、仮釈放が認められる場合でも、絶対に出たくないと頑なに語っていることが、23日わかった。
英デイリーメールの報道によると、レッジア-ノ受刑者が出たくない理由とは、自分で働きたくないから、という単純なものだった。
まず事件のあらましを簡単に振り返えると、グッチ家の相続人になる見込みだったマウリツィオ氏に近づき、家族の猛烈な反対を押し切って結婚。夫を操りグッチ株の過半数を取得させて乗っ取ったものの、夫が財産目当ての結婚であることを気が付いたために、レッジアーノ受刑者は殺し屋に夫を殺害。95年に懲役29年の刑を言い渡された。
刑期も半分が経過し、仮出所できる権利があったというのだが、刑務所の職員に対して、それを拒否したのだという。その理由が前出したとおりのものだった。
レッジアーノ受刑者は元々、貧困な家庭の出身で上昇志向がことの他強かったという。マウリツィオ氏をそそのかして、何としても這い上がりたかった。そうした人生を現すような言葉を残している。
「幸せはお金では買えないていうけど、お金はある方がずっといい。自転車に乗って幸せでいるより、ロールスロイスの中で泣いてる方がまし」
お金と幸せを考えさせられる迷言だ。しかし、刑期は29年なので、それ以上、塀の中でいることは許されない。最終的にはどうするつもりか。ロールスロイスを諦めて、自転車に乗るしか方法はないのだろうが…