IT企業より老舗企業、米IPO株

 昨年2011年の米国株式市場は不穏な経済の中にあっても、NYダウは結果的には上昇して終わった。しかし、大きな期待が寄せられていたリンクトイン、ジンガなどの大物SNSを要した新規株式上場(IPO)は結果的に散々だった。最も成功したIPOは、実はITとは無縁な地味な健康食品会社だった。

5月のリンクトイン上場にITバブル再来の夢


リンクトイン創業者リード・ホフマン氏
 5月16日。まずは先陣を切って、SNSのリンクトインが新規上場を果たした。83.00ドルの上場初値。公開価格は45ドルで、その日の最高値は121.97ドルとなっていた。これは第二のITバブルを予見させるものだった。

 そして、終値ベースでは7月11日の終値109.97円をつけるが、これが天井となる。年末12月30日の終値は63.01ドルとなった。その後のIT系企業各社のパフォーマンスは散々で言うまでもない。ヤンデックス、パンドラメディアなども上場したての頃は好調だったが、目に見えて株価は下げていった。

 市場全体がスランプになっていたということもあるが、その頃も株価を上げていたのは、個人投資家やメディアがあまり注目していない、米GNCだった。

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