パナソニック最悪の時期に100歳祝賀の創業者娘むこ

 27日に開催されるパナソニックの株主総会に、昨年4月に完全子会社化された旧パナソニック電工と三洋電機の株主たちが何人出席するのか、注目されている。TOB(株式公開買い付け)に応じなかった人たちは、株式交換によりしぶしぶパナ株主となり、今総会で初めて出席する権利を得たからだ。果たして、辛らつな質問は飛び出すだろうか。

今年は大坪社長の『反省会』?


 三洋株をまとまって保有していた、ある70代の男性。「父から引き継いだ三洋株には未練があり、手放せず、結果としてパナソニック株になった。総会の様子を肌で感じたいので、出席する」と話す。

 旧パナ電工社員で、今年1月の吸収合併によりパナ社員となった40代男性も、株式交換によりパナ株を手に入れた。「当日は仕事が休めないので出席できないが、総会の様子は後でネットでも視聴できるので、すべてを見る」と決めている。

 両社の株式の交換比率は、パナ電工1株にはパナ株が0.925株、三洋株1株にはパナ株が0.115株だった。この株式交換でパナ株主となった両社の株主は何人いるかわからないが、「2社の株主だった人たちで、パナソニックの総会に出席したいと思っているひとは少なくないだろう」(証券関係者)とみられている。

 というのも、完全子会社化から1年、パナはシナジー効果を発揮するどころか、2012年3月期の連結決算で、約7700億円もの最終赤字を計上するにいたった。この結果、昨年4月1日に1058円だった株価は、今年6月20日時点で602円にまで下がっている。

 パナの大坪文雄社長は今年の総会後に退任するため、釈明を聞く最後の機会になり、株主の関心は高い。

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