高額課税逃れか? LVMH総帥アルノー氏がベルギー国籍取得へ


ベルナール・アルノー氏
 「LVMH」会長で、フランス1位の大富豪ベルナール・アルノー氏が、ベルギー国籍取得に向けて手続きを進行していることが明らかになった。しかし、AFP通信の取材に対して、所得税軽減のためではないことを述べた。

 アルノー氏は欧州ブランドにアメリカ的な価値観を持ち込み、世界最大のラグジュアリーコングロマリットLVMHを形成。資産額は41億ドルで、仏でNo.1の大富豪となっている。

 サルコジ大統領とは親友としても知られるが、新政権の主となったオランド大統領は、時限的な措置としているが、年収100万ユーロ以上(約1億円)の高所得者については、75%の所得税を課税する方針をすでに打ち出している。

 アルノー氏はこうした措置を嫌っての海外国籍取得だと目されるが、高額課税逃れの意図はないことを明らかにしたが、理由については「個人的な理由」とした。ベルギーには以前から自宅を保有しているという。

 オランド政権となってから、ベルギーはロンドン、スイスなどとともに移住先の一つとなっている。

 ベルギー税制では所得税率は次のようになっている。
7900ユーロ以下:25%
7900ユーロ超1万1240ユーロ以下:30%
1万1240ユーロ超1万8730ユーロ以下:40%
1万8730ユーロ超3万4330ユーロ以下:45%
3万4330ユーロ超:50%

 ベルギーの累進課税は5段階に分かれており、最高区分である3万4330ユーロ以上で50%となっている。 

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