大揺れの巨艦SACキャピタルの年利12%

 ポートフォリオマネージャーがインサイダーで逮捕される事態に陥っている、米著名ヘッジファンド運用会社SACキャピタルで、旗艦ファンドの11月末までの年利が12%以上をマークしたことが、米CNBCの報道で6日わかった。

 SACはマシュー・マートマ元ポートフォリオマネジャーが11月20日に逮捕された。臨床試験の情報を不正に入手し、それに基づいて製薬会社2社の株を購入したというもの。

 SACはスティーブ・コーエン氏が設立した米国でも屈指の名門ファンド会社であるが、SEC(米証券取引委員会)がコーエン氏を提訴する方針で、また、会社に対しても何らかの行政措置を与える意向であることが伝えられている。

 また、仏銀行大手ソシエテジェネラルが解約の意向を示し、最近ではシティグループが顧客に、SACに資金を入れずに「見た」方が良いと伝えたり、また、モルスタでもそうした償還を要求する意向であるという。

 そうした四面楚歌の状況での、好リターンという皮肉な結果を生んでいる。

 コーエン氏は過去に離婚した妻が、インサイダー取引の疑惑について語っていたこともある。


スティーブ・コーエン氏(ヴァニティ・フェアより)

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