JRA馬主登録要件緩和で、馬主数は増えるか

 JRA(日本中央競馬会)の馬主は大きな社会的ステータスシンボルだが、馬主数減少を見かねたJRAが今年から個人馬主登録要件が緩和したが、今年以降、馬主の数は増えるのだろうか。

登録数は2256人まで減少


今年のケンタッキーダービー
 個人馬主資格は所得が2年連続1700万円(昨年まで1800万円以上)、資産額は7500万円以上(同9000万円以上)となった。抜本的ではないものの、条件緩和に踏み切ったこと自体に、強い危機感が感じられる。

 というのも、バブル期には馬券の売り上げがウナギ登りとなり、人気絶頂時の92年には馬主登録者は3070人となったが、これが最高。それ以降は緩やかな下降曲線を描いており、下落が止まらなくなっている。最新の登録者数は2256人(今年1月1日現在)となっている。

 馬券を購入しれくれるファンも大事なのだが、生産者から馬を買ってくれ、厩舎に馬を預けて、レースで走らせてくれる馬主がいなければ、競馬が成り立たなくなるから、これも当然の措置かもしれない。

 競馬界とは、かつては豊かな世界で、新人騎手でも1年経てばベンツなど高級車に乗っていたこともある。ただ、今は廃業をする調教師、騎手も出てきたりするほどだ。また、馬主でも
不幸な末路を辿った人もいる。

 だが、ある元調教師は「調教師よりも馬主の方がええなぁって考えたこともあるぞ」と語るほどだ。

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