リブセンス創業者が保有株売却で25億円、留保金課税負担の軽減のため

 リブセンスの創業者で筆頭株主の村上太一社長(27)が14日、保有株49万7400株を売却した。この日の終値ベースで約25億円となる。保有比率は53.25%から49.66%に低下した。売却目的は留保金課税負担(約6000万円)の軽減を行うため。
 
 留保金課税とは、株主の1人と関係ある50%超の株を保有する同族会社が一定額を以上を配当しないで内部留保した場合に、法人税に上乗せして課税される税金のことを指す。

 ベンチャー育成の妨げになる恐れがある、との意見は政府内から出て、廃止が検討されたこともある。

 今回、村上氏の場合は、売却額に比してその負担分はわずかであるが、リブセンスは「当社株式の流動性向上や株主構成多様化を図るとともに、今後の事業成長に伴う利益増加を考えた際に留保金課税負担が一層重たくなることを鑑み、村上の株式所有割合を引き下げることといたしました」と理由を説明している。


村上太一氏(リブセンスHPより)
 同社は村上氏が早稲田大在学中の2006年に創業し、2011年12月に東証マザーズに上場。史上最年少の25歳1カ月の記録を作った。翌12年10月には東証1部に昇格し、これも史上最年少となった。

 今回の株式売却にともない、常勤監査役の江原準一氏には、創業時からの尽力に感謝の意を込め6400株を贈与した。

 また、村上氏の前の史上最年少記録保持者だった、アドウェイズ創業者の岡村陽久氏(34)も先日、株式1%を売却している。

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