「洋上モナコ構想」再始動、建築費用4000億円に

 洋上モナコ構想が3年を経過して、再び動きだしそうな気配が出てきた。事業会社ヨットアイランドデザイン社が英デイリーメールのインタビューに「多くの人から関心を集めている」と答えた。また、プロジェクトの建築などの費用が当初よりも膨らんで40億ドルになる見通しも語っている。

 これは、洋上の船舶でモナコ市街を再現するという珍コンセプト。つい先日、米社フリーダムシップインターナショナルが1兆円規模の「洋上のタックスヘイブン」構想となる洋上フロートを発表したように、過去の例を見ると、景気が良くなれば、洋上プロジェクトの構想が持ち上がりやすい。

 ただ、こうした豪華客船の計画は浮かんでは消え、の繰り返しで、計画が途中で頓挫しているものも多い。◆過去の洋上都市計画◆


 今回のプロジェクトの最大の目玉は、F1サーキットを縮小して再現したミニトラック。モナコ大公宮殿の外観も再現され、モナコの街並みの風情が感じられるようになっている。他には、ヘリポート、ミニ潜水艦、スピードボート、ジェットスキー、スイミングプール、テニスコート、映画館など一通りの宿泊機能は備わっている。

 計画発表の2011年当初のコスト見積もりは4億ドルというところからスタートしたが、現状では40億ドルに膨らんでいる。収容人員は十数人で、かなり非経済的でもある。興味、関心を集めているというが、はたして購入者は現れるのだろうか。

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