アストンマーチン1万7590台リコール、原因は「中国製偽造部品」

 英高級スポーツカーブランド、アストンマーチンは5日、全世界で1万7590台のリコールを関係当局に届け出た。2007年以降に生産されたものでは、ヴァンキッシュを除くほとんどの車種が該当。日本国内では278台が対象となる。理由は、スロットペダルが破損の恐れがあるという点。一部メディアでは「偽造プラスチック素材が使われていた」との報道もある。

 アストンマーチンの対象車種は、2007年11月から昨年11月までに製造されたほとんどが占められる。日本の国土交通省に届け出があった車種は次の通り。

「DB9クーペ」
「DB9ヴォランテ」
「V8ヴァンテージクーペ」
「V8ヴァンテージロードスター」
「V8ヴァンテージSクーペ」
「V8ヴァンテージSロードスター」
「ヴィラージュクーペ」
「ヴィラージュヴォランテ」
「DBSクーペ」
「DBSヴォランテ」
「V12ヴァンテージクーペ」
「V12ヴァンテージロードスター」
「V12ヴァンテージS」
「V12ザガート」
「ラピード」
「ラピードS」


アストンマーチンOne77
 日本の国土交通省に提出した資料には「スロットルペダルレバーの材質が不適切なため、繰り返し操作することでスロットルペダルレバーが破損して脱落するおそれがある」としている。

 中国製など新興国の部品が高級車でも使われていることは半ば常識として業界では知られる。「材質が不適切」と認めているが、その材質がどこのどんなものであるかまでは言及していない。繰り返し操作することでレバーが破損して脱落するおそれがあるそうだ。

 アストンマーチンのような高級スポーツブランドが、安易とも言えるサプライヤー選びについて地元の報道は厳しく、 英BBCは「中国サプライヤーが、アクセルペダルの一部に偽造プラスチック素材を使用した」とすれば、フィナンシャルタイムズは「低コスト市場で取引先に目を向け、サプライチェーンを国際化している。しかし、海外サプライヤーへの依存は、新たな問題を引き起こしている」と指摘している。


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