ヨガをすれば投資で勝てるようになる

 「ヨガをすれば、よい投資家になれる」。

 ウソか本当か、ヨガで投資が上達するという話をしたのは、米著名ヘッジファンドのサードポイント・キャピタル創業者のダニエル・ローブ氏だ。ワシントンポストなどの米メディアによれば、チベットのダライ・ラマ14世との会談で語ったのだという。

 ローブ氏と言えば、日本では、ソニー、ソフトバンクへの投資で有名になった。2012年にヤフー、ギリシャ国債、ハーバライフ売り、ドル円。13年には、日本株などでついに運用資産は1兆円を突破。1995年にわずか300万ドル(約3億円)からスタートし、現在では140億ドル(約1兆4000億円)という米国でも屈指のファンド運用会社に育て上げた。

 ローブ氏は、PE大手ウォーバーグ、アイランドレコードなどを経て、2005年に創業した。
過去の詳しい経歴などについては、下のリンクに譲るとするが、 ◆ダニエル・ローブ氏

 創業前の数カ月間でインドに行き、数か月滞在してヨガを集中して学んだそうだ。城主が本丸を空けて修行に出るという決断は当時としては、奇異に映ったことだろう。

 ローブ氏は「ヨガは心の揺るぎを沈めて精神が安定する。意思決定に良い影響を及ぼすと思う」と述べている。

 ちなみに、他のヘッジファンドマネージャーと精神論の関係を見てみる。

 ◆ジョージ・ソロス氏 元々はヘッジファンドマネージャーではなく、哲学者になることをずっと夢見ていた。ヨガなど東洋的なものへの興味を明らかにしたことはあまりないが、昨年、3度目の結婚をした41歳年下の日系人女性は、ヨガスクールの運営者でもある。

 ◆レイモンド・ダリオ氏(ブリッジ・ウォーターアソシエイト) 社員にはなぜか、投資運用スキルの前に行動指針を学ばせ、ある種の精神鍛錬を強いる。ハーバード大、同ビジネススクール卒で理知的でもあり、マクロの読み、他の投資家の出方を読む力などは卓越しており、
自身、瞑想を長年にわたってライフワークとして続けてきた。1975年からの累積リターンは、358億ドルに上る。

 ◆ポール・チューダー・ジョーンズ氏(チューダー・インベストメント) 「レスラーのように相場に勇敢に立ち向かってはいけない」と過去に言葉を残している。自身が学生時代には、ボクシングの五輪代表候補だったこともあるが、相場に対しては勇敢すぎてもいけないという哲学を持っている。

 著名ヘッジファンドマネージャーの精神論だが、長年にわたって高い運用成績を残しているようなファンドは、ヨガ、もしくは「動」より「静」を持っているようだ。 

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