年収13億円、ゴーン超えの工業高校卒バンドマン社長、団体戦は三菱電機18人

 平成26年3月期間決算の上場企業で、役員報酬1億円以上の年収を受け取った役員数が273人に上ったことが、東京商工リサーチの集計でわかった。最高額は、東証2部キョウデン(本社・長野県)の橋本浩最高顧問で12億9200万円。個人で10億円以上を投じて自身でバンド活動も行うなどする「異色」の経営者。退職にともなう慰労金がほとんどだが、2、3位のカシオ計算機の創業家の樫尾兄弟の2人まで、3位までを退職金長者が占めた。また、「団体戦」の部では、三菱電機が18人でトップだった。

橋本氏とカシオ4兄弟

 6月27日までに、2038社が有価証券報告書を提出し、そのうちの150社で1億円以上の役員報酬を受け取っている役員がいた。ここ数年間は、「個人戦」の部では、日産自動車のカルロス・ゴーン氏か、退職金長者かどちらかが1位になっている。

 今年は上位10人中で5人が退職金長者が占めた。外国人は2人だった。個人のランキングは次のとおり。

◆年収1億円以上の社長ランキング1~10位(役員名、報酬、社名)
1 橋本浩  12億9200万円 キョウデン

2 樫尾和雄 12億3300万円 カシオ計算機

3 樫尾幸雄 10億8300万円 カシオ計算機

4 フランク・モリッヒ 10億1600万円 武田薬品工業

5 カルロス・ゴーン  9億9500万円  日産自動車

6 三枝匡  9億円    ミスミグループ

7 山岸八郎 8億4700万円 フジッコ

8 山田忠孝 8億3700万円 武田薬品工業

9 岡田和生 8億1000万円 ユニバーサルE

10 三津原博 6億7700万円 日本調剤
※敬称略
※11位以下は次ページ

 1位の橋本氏は、これで名誉顧問を退く前役職から退任するが、まさしく有終の美。また、地味と言えば失礼にあたるが、東証2部で長野県に本社を持つ企業という点も渋い。知る人ぞ知る経営者ではあるが、どんな人物か。

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