約20万の新富裕層が誕生、アベノミクスで準富裕層から富裕層へ昇格

 2013年の純金融資産1億円以上の富裕層世帯数が2011年からの2年間で約20万世帯増加したことが野村総合研究所の調査結果で明らかになった。5億円以上の超富裕層は世帯こそ4000の増加にとどまったが、資産総額は約66%増の73兆円と増大した。

 この調査は、預貯金、株式、債券、投資信託、一時払い生命・年金保険などの純金融資産保有額(保有資産の合計額から負債を差し引いた値)を基に、5つの階層に分類して保有世帯数を推計して割り出したもの。

分類区分は次のようになる。

・超富裕層 5億円以上
・富裕層  1億円以上5億円未満
・準富裕層 5000万円以上1億円未満
・アッパーマス層 3000万円以上5000万円未満
・マス層  3000万円未満



 前回調査の2011年と比較すると、富裕層は25.4%、超富裕層は8.0%、両者を合わせた世帯数は24.3%の増加となった。

 特に、富裕層の世帯数が大幅に増加したことについて、野村総研は、2011年時点では純金融資産が5000万円以上1億円未満であった「準富裕層」268.7万世帯のうち、多くがこの2年の間に資産を増やして富裕層になったことが表れた結果と見ている。

 そして、超富裕層の金融資産総額だが、前回調査の444兆円から66%増の73兆円と大きく増額された。しかし、資産額の割には世帯数は400人しか増えておらず、リーマンショック以前の水準にも及ばないため、1世帯あたりの資産の増加額が大きいということが言えそうだ。

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