「富裕層の心に刺さると話題のベストセラー本、『億男』著者が本当に見た億万長者の世界」

対談:『億男』著者・川村元気氏(36)×アブラハム・ウェルスマネジメント代表取締役社長・高岡壮一郎(40)


「告白」「悪人」「モテキ」「寄生獣」等の大ヒット映画のプロデューサである川村元気氏のベストセラー小説『億男』が富裕層の間で「本物すぎる」と話題になっている。富裕層向けサービスを10年間提供してきたアブラハム グループ代表取締役社長 高岡壮一郎が対談する。

富裕層が心を動かされた理由

高岡:本屋大賞2015にノミネートされた『億男』が金融資産1億円以上を有する富裕層の間で大変話題になっています。私も30歳の時に起業資金として1億円以上を貯めた経験があります。その時の「億男」としての気持ちがこの小説の中に生々しくどんどん出てきました。

川村:私は「人間にとって幸せとは何か」ということに興味がずっとありました。そのなかで「お金」というのはとても面白いテーマだと思っていました。お金が人間にどう影響して、人間をどう変えていくかといことを掘り下げた物語を書いてみたいと思ったんですね。そのために前作の『世界から猫が消えたなら』を書いた後、2年近くにわたり、120名にもおよぶ億万長者の方々に取材をして書きました。

高岡:川村さんが「億男」の気持ちを本当にわかっているからこそ、超富裕層は取材で本音を語ってくれて、それがストーリーに昇華したからこそ、この本がこれほど富裕層に刺さったのではないでしょうか。実際、巷の富裕層の間で、「わかっている人が書いている!」と大変評判になっています。

川村:『億男』を読んだ億万長者の友人からは「感想を話し合いたい!」と、連絡をもらったりしました(笑)。皆さん、この小説で何かを強く感じてもらえたようです。『億男』に出てくる登場人物の言葉とかキャラクターは、私が実際に取材した億万長者がもとになっているので、かなりリアルなのかもしれません。

小説の中に出てくる、六本木の高層マンションで開催される派手なパーティーにも実際行きましたし、馬主席で競馬もさせてもらいました。そこで感じた「お金と幸せの答え」について切実な想いを込めて書きました。

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