お金持ちかは「ゴミの出し方」でわかる

 本当にお金のある人はどう考え、行動するのか? 前半の記事が多くの反響を呼んだ「富裕層のお金の哲学」後半。

 多くのお金持ちを見てきたゆかしメディア編集部が感じているのは、「お金持ちには段階がある」ということだ。特に一代で財を成したようなタイプは、①成金期を経て②成熟期 へと入っていく。
 服装ならば上から下まで、生活ならば朝から晩まですべてにお金を使う、そのような時期に入り、多くはその後没落する。
 没落せずさらにお金持ちになった人は、どのような「成熟期」を迎えるのか。

 都内でも屈指の高級住宅地、成城に居を構え、成城という街の象徴とも言えるスーパーマーケットを取材した 『成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか?』などの著書がある上阪徹氏に、「本当のお金持ち」の思考、行動パターンを聞いた。

他人への気遣いレベルが段違い

「私が住んでいる成城の街をランニングしていると気づくことがあります。新聞販売店による古新聞の回収日がときどきあり、回収のためにひもで縛って新聞が出されているのですが、回収日が雨のとき、その新聞の上にビニールがかけられているのです。

 理由を確認したことはありませんが、『雨で新聞が濡れてしまうと、回収する人が大変だろうから』なのは間違いないと思います。


お金持ち=豪邸とも限らない(写真はイメージ)
 このようにしている家庭は、1つや2つではありません。昔から成城に住んでいると思われる家は、ほぼそうしているのです。

 会うこともない新聞回収の人たちにまで、このような気遣いをする人たちです。レストランやタクシーなどでも、気遣いをしないわけがない、そう感じさせます」

 成城に住む人たちは皆、他人への気遣いレベルが高いという。総じて「自分さえよければいい」という考えではない。
「スーパーマーケットのレジに並んでいても、横入りするような人はいませんね。車の運転ものんびり、ゆったりしています。駐車場でも“お先にどうぞ”の精神で、街でクラクションの音を聞くこともありません」

本当のお金持ちは身なりも質素

 上阪氏がある超有名ホテルで働く人に聞いた話だ。いつも同ホテルを利用している、かなりのお金持ちの客がいた。その客はいつも、カローラで乗りつけていたという。
「その方は『車は安全に走るものが一番』という考えだったようです。それでもホテルのスタッフは、顔を知っていますから、ちゃんとおもてなしをする。本当のお金持ちは、物欲がそれほどないように思えます。

 確かに成城にはベンツやジャガーなどの高級車や外車もたくさん走っていますが、相当長い間乗られているんだろうと思われる車も少なくありません。

 それらの車が選ばれるのは、運転が快適で安全だからでしょう。いかにも目立つ超高級車はほとんど見ません。先ほどの方のように国産車を愛用したり、中古車に乗っている人もたくさんいます。

 金持ち=高級時計をつけているようなイメージがありますが、本当にお金のある人ほど、ビックリするほど自分をよく見せようとか、見栄を張ろうという考えがないのだと思います」

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