世界長者番付 20位以下も著名人物がズラリ

 フォーブスより発表された世界長者番付。1~20位についてはすでに紹介したが、20位以降はどんな人がいるのか、ランキングを詳しく見てみよう。
世界的に増加の億万長者ランキング 孫正義氏34位

「この国では知らない人はいない商品を作っている会社の社長」「この国では一番のお金持ち」といった人は多いが、ほとんどが日本人はなじみのない人物だ。日本人にもなじみのある人物をピックアップし、解説する。

 あの有名企業の創業者、経営者はこのくらい資産があるのか、といったことがランキングからわかってくる。
 20位からまずは100位までを分析した。孫正義氏、柳井正氏の日本人2人もこの順位内に入る。


柳井正氏/Getty Images
 なお、アメリカのトランプ大統領の資産額は35億ドルで544位だ。
 昨年10月発表時の37億ドルに比べて2億ドルしか減っていないにもかかわらず、順位を336位から大きく下げたのは、それだけ富を増加させた人が増えたことを意味する。

 仮に本調査時のトランプ氏の資産が37億ドルだったとしても、ランキングは500位より下になる。

ナイキ、マイクロソフト、グッチ……20~100位


フォーブスの発表をもとに、ゆかしメディア編集部が作成

強い創業者、創業家

 世界的企業の創業者は、事業の成功により、多くの資産を得ることとなる。上位も、やはり創業者が多かった。

 創業者ではなく継承する形で長者番付に掲載された企業もある。
 レゴ社のケル・キアク・クリスチャンセン氏はレゴ社創業者の孫で、ズザンネ・クラッテン氏はBMW社の経営を親より引き継いだ。
 クラッテン氏はただ引き継いだだけではない。BMW社のほか、製薬会社アルタナの経営にも積極的に参画している。
 彼女は経営学修士(MBA)を取得したエコノミストであり、フォーブスは彼女を「ドイツで最も裕福な女性」だとしている。

 47位のシュテファン・クヴァント氏はクラッテン氏のきょうだいで、同じくBMWの株を引き継いで25.6%を保有、クラッテン氏と合わせ同社株の50%を保有するBMWの大株主となっている。

 40位に入った故スティーブ・ジョブズ氏の夫人、ローレン・パウエル氏は慈善事業に力を入れ、経済的事情から進学の困難な学生の進学のためのプログラムや非営利団体の創設などを行っている。

 95位のハイネケン氏は150年の歴史がある世界的ビールブランド、ハイネケンの創業家の出身で、CEOを務めた父より株式を継承し、23%の株式を保有する。夫と息子もハイネケン社の役員だ。

 先日国王が来日したサウジアラビアの王族でトップにランク入りしたのが、45位のアル=ワリード・ビン・タラール王子だ。サウジアラビア=オイルマネーのイメージが強いが、王族でも特に多くの資産を持つ人物は、投資家として大きな実績をあげている。

 タラール王子は2015年に、全資産を慈善事業に寄付すると、自身が理事長を務める個人の慈善財団「Trustees of the Alwaleed Philanthropies」を通じて発表した。
「境界を越えた人類すべてに対するコミットメントです」とコメントしており、文化理解を促進するコミュニティを開発し、女性の地位向上、青少年の健全育成、災害援助などに振り分ける方針だという。

 具体的な計画や資金配分は今後数年間で事業計画をしっかりと策定し、王子の死後に事業計画に基づいて使われていくという。その資金の管理・監督は理事会が行っていく。

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