ヘッジファンド大手 オクジフに復調の兆しか

 オクジフ・キャピタル・マネジメントグループは同グループ最大のファンドが今年上半期で2009年の開始以来最高の運用成績を記録したと発表した。

 ウォール・ストリート・ジャーナルが報じたもので、リターンは7.5%で、昨年の同時期マイナス2.1%から大幅に改善した。
 S&P500指数の今年前半は8.2%だった。

 同社の2つのほかのファンド、アジア・マスター・ファンドとヨーロッパ・マスター・ファンドは昨年のマイナスを取り戻し、それぞれの運用成績は15%、4.3%と見積もられている。昨年上半期のMSCIワールド・インデックスは9.4%だった。


ダニエル・オク(オクジフホームページより)
 ただし、今年の好調な運用成績を反映させても、オクジフの資産総額は7月の開始時点で318億ドルに下がっている。6月だけで6億ドル減少し、1月1日からの減少額は17億ドルだ。

 この巨額の低下について、オクジフは2月に投資家が130億ドルを引き出したことが大きいと声明を出している。それだけ多くの額が引き出された理由には、ヘッジファンド全体の低調なパフォーマンスのほかに、オクジフの子会社が贈賄の容疑で有罪判決を受けたことなどがある。

 ここ最近苦戦しているが、オクジフは長年、非常に安定性の高いファンドとして投資家の支持を集め、創業者のダニエル・オク氏は世界の長者番付で603位に入り、資産額は32億ドルとなっている。

 オクジフの復活に期待している投資家は多い。

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