日経平均続落。高配当株投資にチャンス

「○日連続上昇」「バブルの再来」などと騒がれていたが、2月に入り、アメリカの経済政策などの影響を受けて急落した日経平均。3月6日10時現在、日経平均は2万1000円台を推移。一時期は2万4000円台にいたことを考えると、3000円近い下落だ。

 ここ最近の仮想通貨の下落なども受け、投資家の間では悲鳴がこだましている。「ビットコインが200万円くらいの頃に買った人は、息をしていない」といった話も聞く。
 確定申告で納税額が確定するのに加えて「納税用に円で出金する予定だった、コインチェックに預けたお金が動かせない」などの逆風も吹いている。
 巨額の流出事件を受け「億り人がNEMり(眠り)人へ」などの、ダジャレの応酬、ダジャレの如く笑えない言葉も出ている。

 これからの市況を、どう考えるか。
 このような市況で、今後どのような投資を行っていくのがよいか? 

『ダイヤモンド・ザイ』(ダイヤモンド社)2018年4月号によると、証券会社のアナリストなどのプロフェッショナル4人は、今後の日経平均を2万3000円~4000円台と予想。
 現在は落ち込んでいるが、今後は反発していくとしている。

 かつて市場に絶望を届けたリーマン・ショックだが、そのときに暴落した不動産や金融商品を底値で買った人たちは、その後上がったことで大きく儲けた。
 今は仕込みの時期、と考えて切り替えていきたい。

 また、高配当株を狙うなら今の市況は悪くない。
 多くの上場企業で株主の権利確定がされるのが3月で、人気の株主優待を用意している企業などでは、株主優待に飛びつく人の買いが殺到して一時的に高値になり、そのときに買うと損なこともよくあるが、日経平均の冷え込みにより、特に上がっている気配も少ない。

 今、それらの企業の株を買っておくのは、高利回りも期待できる。
 市況が戻ると見越すならば、配当と株主優待を受けながら、戻ったときに売り抜けるチャンスだ。
 保有し配当と優待を受け続けるのも悪くない。

 株価は低いが企業としての業績は悪くない会社の例に、KDDIがある。
 最高益を更新、増配を続けていながら、楽天が携帯電話事業に参入するという報道を受けて株価は急落。それまで1株あたり3000円前後を推移していたのが、2700~2800円台に落ちた。

 長引く低価格に危機感を覚えたのか、「お得な株主優待を受けたいならばKDDIがいい」という、目的のはっきりした広告を打ったりしたものの、株価は引き続き下落。最近の日経平均不調のあおりまで受けて、一時は2500円台まで下げた。

 同社の株がかつての金額に戻る保証はないが、業績好調なことから16期連続で増配するなど、株価がこのままで終わるとは考えにくい。『ダイヤモンド・ザイ』に記載の同社の配当利回りは3.27%となっている。
 安いときに買えるなら、さらにお得だ。

 同社に限らず、「今安く買えるなら購入し持ち続けることはメリット」と言える銘柄はたくさんある。

 金融庁の方針もあり、「投資は長期で考える」が重視されるようになってきた。
 現在は、そのような方針が発表されて以降、初めてに近い大きな下落局面となった。
 これまでがよかった分、反動も大きいが、どう乗り越えるか、投資家のメンタルが試されている。

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