マクロビオティック・プライベートシェフが語る、富裕層がマクロを選ぶ理由【2】

マクロビオティック・プライベートシェフが語る、富裕層がマクロを選ぶ理由【1】

日本から欧米へ輸出されたマクロビオティック

―西邨さんがマクロビオティックを学ばれたきっかけは何だったのですか?

「自分自身に、昔軽いアレルギーがあったんです。また20歳近くなったころ、将来子供を持つことを考えたら、妊娠する時はきれいな体で子供を産みたいと思いました。最初はベジタリアンの食事法を取り入れたのですが、私にはしっくりこなくて、何か違うと思いながらも続けていました。しかしある日、マクロビオティックの提唱者である桜沢如一(ゆきかず)さんの本に出会って、これだ!と思いました。」

―マクロは日本から出て、欧米で有名になった食事法なんですよね。調べてみて驚きました。

「意外と知らない人は多いです。マクロは日本では『正食』とも呼ばれ、MACRO(大きな)・BIO(生命の)・TIQUE(術)という意味です。この言葉は古代ギリシャの哲学者、思想家が使っていた言葉を取り入れて定義したもので、考え方自体は日本が起源というわけではありません。古代ギリシャの思想に中国の陰陽思想や、日本の玄米菜食の食事法が組み合わさったものです。その土地の季節の野菜、豆、全粒穀物、少量の魚などを食べるというのが基本です。」

―自分が住む地域の環境や自然と調和した、何百年か前の日本人にとっては普通の食生活ですね。

「はい。しかしそれに戻るというのは無理ですから、自分の取り入れられる範囲で、あまり厳しくなくやっていけばいいと思います。皆さん、マクロを修行のように思っている面もありますが、それほど大変なことではありません。何を食べるとこういうメリットがある、デメリットがあるというのを知り、自分を最大限に活かす食生活を知ること。それが大切なのです。」

富裕層にマクロ実践者が多い理由は?

―著名人や富裕層にマクロ実践者が多いのはなぜでしょうか?

「マクロは、体内の余分なものをデトックスして、栄養素を上手に吸収できるようにしてくれます。自分の肉体のバランスのベストの状態を知り、それを保つことで、徐々に肉体と精神を自分でコントロールできるようになっていきます。常に人前に立ち、注目を浴びる有名人は、健康でいたい、いつも安定していたいという気持ちが人一倍強いはず。肉体と精神をコントロールし、常に自分をベストの状態に保っておくために、マクロを選ぶ方が多いのではないでしょうか。彼らにとって、食事はプロフェッショナルとして仕事をするための、大切な手段の1つだと思います。」

―海外のセレブがやっていると聞くと、実践には多額の費用が必要なのでは、と思う方もいると思うのですが。

「いいえ、マクロは必ずしも、お金をかけなくてはできない食事法ではありません。野菜にお金をかけるようにすれば、誰にでもできることです。例えば病院食として、マサチューセッツの心臓病や腸の病気を専門とする病院でも採用されていますし、私もガン患者のためにマクロの料理を作ってきました。富裕層の人々は、自身の健康に対して意識が高く、食事を選ぶことができる。逆に何でも手に入るからこそ、自分の体は自分で守らないといけない。その意識がどの程度あるかという違いですね。」

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