中国の熾烈なプライベートジェット客室乗務員試験

 セレブやビジネスマン、政府の要人が個人的に使うプライベートジェット機。中国では“公務飛行機”と呼ばれていて、政府は去年辺りからこうした飛行機の外資参入や個人所有を奨励している。この公務飛行機に乗り込むスチュワーデスの選抜コンテストが先日、中国・寧波で行なわれた。

 コンテストの参加者は、福建、江蘇、江西、山東、浙江の6省の各予選で選ばれた60名。今回のコンテストではさらに全国大会に進むことができる10名を選出する。最終的に、全国大会で選ばれた10名が“公務飛行機”のスチュワーデスを務めることになるという。

 公務飛行機は航空サービスの中でも最高級のもので、乗組員も一般的な飛行機より高い資質が求められている。コンテスト組織委員会の代表である鄧森(とう・しん)氏は「公務飛行機のスチュワーデスは、一般的なサービスができるだけでなく、ビジネスマンにとって空の上の優秀な秘書である必要もある」と話す。

 組織委員会は公務飛行機のスチュワーデスを養成するための専門課程を立案中だという。世界的に見てプライベートジェット機が広く普及しているのは欧米だが、中国でも急速に増えている。2017年までに中国は世界の12%にあたる5000機のニーズが見込まれ、今後10年間の売り上げ規模は155億ドルに上るとの見方もある。

 現在中国では、上海、北京、広州で公務飛行機専門のサービスが行なわれており、今後も各地に増えていくと見られている。


写真は昨年の中国大手航空会社の試験

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