23億円の豪邸を買った中国人富豪

 シンガポール海峡に囲まれた高級分譲地、シンガポール南部の升涛湾(Sentosa Cove)。
この地に建設されたバンガロー風一戸建て住宅が、先月中国人富豪によって購入された。総額は約23億円と見られ、セントーサ・コーブでは過去最高額を更新した。

 この超高級住宅の建物面積は約1万7000㎡、土地面積は1万5000㎡だという。ヨットの停泊場所や、プライベートプールなども備え付けられている。

 2007年4月に開発業者のホー・ビーが約11億円で売り出したがが、去年の9月には約13億円で転売され、さらに先月過去最高の23億円の値段がついた。買い手はシンガポールの永住権を取得した中国人だという。

 シンガポールでは外国人が不動産を購入することは「原則として禁止」だが、世界的な資産家や著名人誘致も企画したセントーサ島のセントーサ・コーブについては、用政府認可申請条件付きながら、外国人も土地付き住宅が購入できる。また、セントーサ・コープの土地付き住宅は400戸と供給が限られていることや、カジノ総合リゾートのリゾート・ワールド・セントーサがあることなどが魅力だ。

 この高級住宅地の一戸建て住宅は世界的な不況の影響を受け、一時は空き家が目立つなどしたが、今年に入って再び外国人の動きが目立っているようだ。今年の3月にも、中国・遼寧省の家族4人がそれぞれ、一戸建て住宅を約10億円から16億円で購入した。

 シンガポールの不動産市場全体を見てみると、2008年後半以降の大幅な下落から急速に回復していて、特に住宅価格は過去最高に迫る勢いだ。最近では、インドネシア人、マレーシア人などの外国人による投資が増加してきている。さらに、高級物件に対する中国人の投資も目立ってきており、中国における不動産価格高騰の影響を指摘する声もあるという。

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