飲用可能な世界最古のシャンパン、海底から発見

 飲用可能な世界最古のシャンパンになると思われる「ヴーヴ・クリコ(Veuve Clicquot)」のボトル30本が、7月初めにフィンランドのオーランド諸島沖の海底から発見された。

 18世紀後半に沈没した難破船から出てきたもので、ダイバーたちが発見した。専門家らによると、ボトルにラベルはなかったものの、ヴーヴ・クリコでのみ使用されるエンブレムがボトルに記されており、銘柄は98%の確率でヴーヴ・クリコだろうとのこと。モエ・エ・シャンドン社にも同シャンパンが送られ、分析が行われる。

 専門家は、このシャンパンは1782年から1788年の間に生産されたものと予想。ヴーヴ・クリコは1772年に生産が始まっているが、その頃のシャンパンは10年間熟成させるのが一般的で、またフランス革命の間は生産がストップしていたため、1782年から1788年の間になるという。船は、フランスからロシアのサンクトペテルブルクへ運ばれる途中で沈没したとみられている。

 光が届かない海底という冷暗所で保存されていたため、保存状態は非常に良好。専門家らがテイスティングしたところ、「非常に甘いオークの香りがして、強いタバコの香りがした。微細な気泡がたっていて、素晴らしい状態だった」という。

 現在世界最古の飲用可能なシャンパンは1825年の「ペリエ・ジュエ」だが、今回発見されたシャンパンの年代が特定されれば、世界最古のシャンパンとなる。

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