「訴えてくれてありがとう」全面広告(タコ・ベル)

 「ビーフでないないものをビーフとして売るのは虚偽広告」だとして、消費者団体がべファーストフード大手のタコ・ベルを集団提訴したが、同社はこのたび、USAトゥデイなど※大手3紙に「訴えてくれてありがとう」という広告を掲載し、論議を呼んでいる。

 「Thank you for suing us」(訴えてくれてありがとう)という衝撃的な全面広告が、USAトゥデイ、ニューヨークタイムズ、ウォールストリートジャーナルの紙面を飾った。

 まず提訴の内容だが、ビーフの素材を3分の1ほどしか使っていないのは虚偽広告だとしたもの。社会的な反響も大きく、この時点で各メディアでも報道された。この機会をピンチではなく、チャンスと捉えたのがタコ・ベルたる所以だ。

 同社は実は、広告などを使った社会的なムーブメントを作る術に長けている。過去には、1996年4月1日に、米NYタイムズ紙に全面広告を出稿。米国の借金を減らすためにフィラデルフィア独立記念館の自由の鐘を購入し、「Taco Liberty Bell (タコスの自由の鐘)」と改称したと公表し、ジョークにも関わらず真に受けた読者から抗議が殺到した。他にも様々な前例があるのだ。

 今回は、逆手にとって、わたしたちのお客さま方はとてもクールで分別のある方々ばかりだ。うちは本当のビーフを使っていますよ。主にこうした主張をちりばめている。

 さて、この広告キャンペーンの成否はいかに?


タコ・ベル(公式HPより)

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