ムバラク氏資産5兆円のうち日本のODAはいくらか?

 安否の状態を巡って様々な情報が飛び交っている、エジプトのムバラク前大統領(82)だが、資産は5兆円8000億円で世界一の大富豪との報道もあるが、このうち日本からの政府開発援助(ODA)がいくら混じっているのではないか、という点は興味深い。

 日本の外務省を通じたODAの無償交付の総額はこれまで約267億円にも上る。平成14年度~17年度にかけてのギザ市の上水道普及事業で44億円、同20年度のバハルヨセフ灌漑用で21億円などが計上されている。また、別に有償交付は約1450億円にも上る。

 これらを合わせると実に、約1500億円にも上る。

 エジプトでは慣例として、進出してくる外資系企業から収益の5%~20%のコミッションフィーを得ていたとも言われる。

 さらに、エジプトなどアラブ諸国は法律上、外資系企業は現地のパートナー企業へ51%の株式を授与することになっている。

 こうした経済活動のすべてに絡むのが、最高権力者であるムバラク氏だ。いくらかを自分の懐に入れるのは造作もなく、息子たちが多額の資産を保有しているのも、こうしたことが関係あると見られる。

 実際にはムバラク氏の資産は、50億ドル(約4100億円)程度ではないか、との報道もあり、正確な資産額は算定できない。こちらの方が現実的ではないか、との見方もあるが、日本の税金から、いくらムバラク氏の懐に入ったのか、日本国民は知りたいところではある。


ムバラク氏

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