ヘッジファンド運用総額106兆円に、日本の年度予算に匹敵

 ヘッジファンドの運用総額が業界誌「AR」から2日発表となり、ヘッジファンド全体の運用総額は1兆3000億ドル(約106兆円)で、この1年で約9兆円増加したことになった。株高、さらにはギリシャショックなどのイベントを上手く活かした。

 106兆円の規模としてはどのようなものがあるのか。少し見てみると、米国の財政赤字、財務省による日本の2013年度予算の試算額、2007年にリーマンブラザーズ証券が東京証券取引所での売買代金などに相当する。

 富裕層だけでなく、普通の個人も年金基金などから間接的に投資しているため、国家予算級の巨額に上る。

 ダウジョーンズによると、会社別の運用総額ランキングでは、1位が昨年に続いてブリッジ・ウォーター・アソシエイツで、589億ドル(約4兆8000億円)だった。1年で150億ドルも運用資産を増やしている。今年1月1日時点。昨年は旗艦ファンドの「ピュア・アルファファンド2」が、44.8%の年率リターンを叩き出している。

 同社は、レイモンド・ダリオ氏が創業者で、会社別のランキングでは毎年のように1位となっているが、カルパースなどの年金基金、ハートフォード生命などの大手保険会社など大口の法人や団体顧客が多い。

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