東電が「期末配当未定」発表、無配も

 東京電力は23日、2011年3月期の期末配当を未定とすることを発表した。期末配当予想は年間60円(半期30円)だったが、東日本大震災の影響で精査し直すことになった。

 東日本巨大地震で、福島第一原発が事故を起こし、今後は補償などを含めた膨大な費用が掛ることが想定され、また、計画停電などの実施により電力収入の大幅な落ち込みが予想される。

 東電株は、公共性の高さから収益も安定しているため高配当が魅力で、特に高齢者や高齢富裕層に保有者が多く、ある地方支店の証券営業マンは「狼狽売りに近いくらい売り注文が出たり、今後の見通しなどの問い合わせは多い」という。

 東電総務部株式グループは「今回の地震による当社業績への影響などを引き続き精査したうえで決定・公表することとし、現時点では未定といたします」としている。

 高配当ゆえに投資家から信頼されてきた東電。もしも、無配ということになれば、狼狽売りが出る可能性がある。

よかったらシェアしてね!
目次
閉じる