写真で届ける世界遺産(フランスその5、サンテミリオン)

 ぶどう畑が世界遺産というのは数が少なくて、知る限りではスイスのレマン湖に近いヴォー地区、ポルトガルのピコ島、そしてフランス、ボルドーのサンテミリオンのぶどう畑。

 サンテミリオンはボルドーの東40キロにあり、ボルドーからツアーを利用するのが簡単で、日本語通訳付きの一日ツアーは昼食を挟んで三つのシャトーを案内してくれて、料金は165ユーロ。

 しかしサンテミリオンには9~12世紀に厚い石灰岩層の内部に掘られた地下教会があり、その「モノリト教会」も見たかったので、筆者はツアーには参加せず、列車を利用して行ってきました。

 最寄りの駅は「リボルネ」だが、あまり早く行くと、駅前にタクシーが待っていないので、リボルネには9時以降の到着をお薦めします。

 ボルドーからリボルネは列車で20分、リボルネからサンテミリオンは15分で、タクシー料金は20ユーロ。

 サンテミリオンにやってきました。観光案内所で地下教会を案内してくれるツアーに申し込み(6ユーロ)、奥行き38メートル、幅20メートル、高さ11メートルのモノリト教会を見学。

 残念ながら内部の撮影は禁止で、写真はその教会の出口です。


 素晴らしい遺跡なのですが、ガイドが同行しないと中には入れない仕組みで、ツアーの全員が中に入ると入口に鍵がかけられ、密閉空間になります。暗くて、圧迫感があるので、閉所恐怖症の人にはお薦めできません。

 しかし、聖エミリオンの死後、弟子たちが、300年かけて1枚岩をくり抜いて造ったという教会は、高窓もあり見ごたえありました。サンテミリオンの市街は周囲2キロ程なので、楽に歩けますが、写真のようなワイン・ショップが沢山あり、試飲もできます。


 さて、いよいよ世界遺産のぶどう畑です。写真はサンテミリオンの街から見たぶどう畑です。


 歩いて廻ると3時間はかかりそうなので、観光トラムを利用しました。


 途中19のワインシャトーに停車してくれて、料金は6ユーロ。35分で1周しますが、間隔は45分で、希望のシャトーで途中下車し、試飲をしても、45分後に次の観光トラムに乗ることができます。

 写真はトラムから見かけた「Clos La Madeleine」というぶどう栽培農家。可愛い建物ですね。


 ぶどう畑から遠くに見えるサンテミリオンの街。


 延々とぶどう畑が続きます。


 壮大な眺め、これぞ世界遺産のぶどう畑。


 シャトーに寄って試飲もしてみたかったのですが、試飲をしたシャトーで何も買わないのも悪いので、街に戻ってから、ワイン会館の中にあるお店で、お金を払って飲むことにしました。

 「グランクリュ・クラッセ」だけでなく、「プルミエ・グランクリュ」の格付けワインもありました。「世界遺産のワイン」だと、感激し、味わっているうちに、2・3杯のつもりが、ついつい5杯・6杯(笑)至福のひと時でした。

 田崎真也さんは「メルロはふくよかな豊かな果実を与えるのに対して、カベルネフランは
繊細で上品で華やかな印象を与える。この二つの品種からできるサンテミリオンのワインは、
バランスが良く、滑らか」と語っています。

 ちなみに、「サンテミリオン地域」は1999年に世界遺産に指定されました。

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