ふくいちカメラ指差し男性がついに激白

 東京電力の福島第一原子力発電所の様子を24時間写したカメラ「ふくいちライブカメラ」に、真ん前に立ち尽くして指さしを行って何かをアピールしていた作業員が8日、インターネット上で、その謎の行動の目的を語っている。

 雇用先に迷惑をかけたくないという理由で、「今回の私の行動は私個人による独断です。 私の所属した会社とは何の関係もありません」と断った上で、目的は次の3点だとした。

・自分は会社と関係なくやったので会社に対する制裁措置は行わないようして欲しい
・労働条件の問題について政府と 東京電力さんには今一度取り組んでいただきたい
・指差しの意図は労働問題や観察することについて指摘したかったため

 男性は7月中旬から採用され、カメラに映った当日(8月28日の午前10時ごろ)は、出勤予定のなかったそうだ。東京電力などは会見で、特定はできないなどとしていたが、男性は「入退所の時間と被曝線量は個人番号とともに記録されている」として、簡単にわかると予想している。

 東京電力や政府に対して、「原発労働者の中にはアウトローな領域とされる方々により手配された、止むに止まれぬ事情の方々が少なからずおられ、不当あるいは厳しい雇用条件の元、それを元請けに偽装しながら働いておられるという問題があります」と訴えた。

 現場では、健康状態を規定の用紙に記入し提出するが、睡眠時間を4時間と記入しても、先輩に6時間と書き換えられたこともあったそうだ。

 新人の面倒や諸手続きを作業員が兼任したりして、睡眠が1、2時間という場合もあるという。そうした状況のため、ヒューマンエラーが起きると警告している。

 また、元受け、下請の関係にも切り込み「元請け会社は低コストで高効率の仕事が得られますが、その構造の性質上小さな無理や弊害は上に報告されません。随所でしわ寄せられるいくつかの弊害は非常時 においていつか重大な事故につながりかねないと危惧しています」と警告した。

 その上で「全員まとめて東京電力さんで雇いあげて欲しいところですが、どうしても無理だというなら、せめて全作業員の契約状況を書面で完全に把握してはいかがでしょうか」と提案した。

 ちなみに、この男性は契約書は交わしていないという。男性は現在、会社を離れたのだという。


ふくいちライブカメラで訴える男性(ユーチューブから)

ふくいちライブカメラの様子(男性の手描き)

男性の作業者証

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