“新人馬主”がダービー制覇

 競馬世の3歳クラシックの最高峰レース日本ダービーが5月31日、東京競馬場で行われ、ロジユニヴァースが優勝した。オーナーの久米田正明氏は同馬の世代で馬主デビューしており、言わば“新人馬主”で、新人がダービーを制覇するという離れ業だった。

 同馬の冠名の「ロジ」は、久米田氏の物流会社「ロジフレックス株式会社」(本社・山梨県)から命名。久米田氏は中学を出てすぐに就職してから独立したたたき上げ。資本金4000万円、従業員200人の今の会社を育て上げた。

 皐月賞は断然の1番人気を裏切った同馬だが、この日の結果は完勝。1997年のサニーブライアン以来の関東馬のダービー制覇となり、関東の馬主たちの意地を見せた格好だ。奇しくもそのサニーブライアンは馬主の宮崎守保氏のただ一頭の持ち馬だったという幸運もロジユニヴァースと共通点がある。

 この日表彰式でダービージョッキーとなった横山典弘騎手を祝福した、麻生太郎首相もウィンストンチャーチル英首相の言葉「一国の宰相にあんるよりもダービー馬主になる方が難しい」という有名な一説を引用していた。運の要素が大きいというたとえ話だが、運を引き寄せるのも実力のうちか?

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