英国一の大馬主が離婚で61億円支払い

 世界的な大馬主としても知られる大富豪アガ・カーン氏が前妻と争っていた離婚訴訟で、フランスの裁判所は前妻にて約8000万ドル(約61億円)の支払いを命じていたことが3日わかった。歌手マドンナさんが、夫ガイ・リッチーさんに支払った7600万ドルを超えており、英国史上最高額となる。

 アガ・カーン氏は、イスラム教徒の指導者でもあると同時に、実業家、また世界的な第馬主として広く知られている。アイルランドなどにサラブレッドの一大生産・育成施設を持ち、アラブ勢に対抗できる数少ない欧州系馬主である。所有する競走馬は5カ国で600頭、資産の総額は8億ドルを超えると言われている。

 AP通信によると、アガ・カーン氏は、独のガブリエル・テッセン王女と98年に結婚、数年後に別れている。英国の下級裁判所では和解調停が行われていたものの不調。1700万ドルの支払いを命じる決定に落ち着いたという。

 しかし、この財産分与の金額に納得がいかない前妻がフランスの裁判所に申し立てていた。殿下はテッセン王女とは生涯2度目の結婚で、最初の妻(元モデル)には離婚の際に3200万ドルを支払っているという。

 そのため、1700万ドルという金額が殿下の前例と比べて、整合性があるかどうかが問われていた。


アガ・カーン氏

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