北の王子・金正男氏、資本主義を叫び後継レース脱落

正恩氏とは会ったことがない

 二男の正哲氏とは会ったことはあるそうだが、後継者となった三男の正恩氏とは一度も会ったことがないという。後継者レースから外れてからは、北京、マカオで暮らしているようで、仕事について、五味氏は「どこかでお金を動かしているような印象。どこかに勤務しているというよりも、投資をしていると思います」と語った。

 また印象については「『遊び人』というイメージをわざと作っているのかもしれません。実際にはたいへん読書家で、わたしは彼が載った記事を見せても、ほとんどすでに見ていました。ひじょうに礼儀正しく、常識的な人です」とも話した。

 現在は北京で保護されているといい、平壌で行われる重大な会議は夫人が代理で出席しているそうだ。五味氏は、自身が父の葬儀には出席しておらず、これも夫人が出席したのではないか、と見ている。

 中国が身柄を保護する理由としては「正男氏はまだ北とは結びついているし、親戚とも連絡を取り合っているそうです。中国は、政治カードとしての利用を考えていると思います」と説明する。

 正男支持層も国内にはいるとされ、もしも動乱が起きれば、正男氏の登板という可能性も残されていないわけではない。

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