年収1億円の超ドけちな痛すぎる弁護士

勝つためにあえて無職になった


 離婚調停が始まってからは、弁護士夫は自分で家を出て行った。それなのに、妻と子供だけが暮らす大邸宅へわざわざ夜中に訪問した。本人によると本棚に残したある本の事が気になっていてもたってもいられず取りに来た、そうだ。真夜中に鍵の開く音がする大邸宅は不気味でそこに住む妻は「体も気持ちも休まらない」と話していた。

 さらに、まさかとは思ったが、夫は無職に。それは一つの戦略だが、次のような理由からだ。

 カリフォルニア州では離婚が決まれば、収入の多い方が少ない方へ毎月仕送りをする。離婚した相手に給料の半分を払う事になり、結婚した年月の半分の年月、つまり10年間結婚していれば5年間、払い続けなけることが法律で一定の基準として定められている。

 この弁護士夫の収入は年間1億円以上だから、その半分近くを妻に支払うことになることを回避する作戦だ。「ない袖は振れない」と主張するためであろう。

 ここまででも十分に痛いが、痛さはこれだけにとどまらない。

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