意外な結果!? ラグジュアリーホテル・ランキング発表

海のない山岳地帯のリゾート地が上位に

 2位にはタイのメールム渓谷にある「フォーシーズンズ リゾート チェンマイ」が入りました。ホテルの敷地内だけで1つの世界が完結するような、山岳地帯に広がる広大な高級リゾートです。リゾートというと海沿いというイメージがありますが、ビーチのない山岳地帯のリゾートが上位というのは興味深い点です。ここはバルコニーからは美しい田園風景が望め、敷地内で水牛が水田を耕しているのが見られます。客室は全室スイートで、豪華なタイの邸宅風スタイルです。

 3位は「マンダリン オリエンタル 香港」と「マンダリン オリエンタル バンコク」が入りました。1963年に開業した伝統あるマンダリン オリエンタル 香港は2006年にリニューアルし、さらにラグジュアリーで上質な空間へとグレードアップ。
 マンダリン オリエンタル 香港は約130年の伝統がある、バンコクで初めての西洋風ホテル。最高水準のサービスが受けられるホテルとして、多くの雑誌のランキングで常に上位を占めています。

 4位には箱根にある高級旅館「強羅花壇」がランクインしました。伝統的な日本文化を守りつつ、現代的かつ西洋的で洗練された様式が高く評価されました。

ブランド力がなくても日本旅館が評価された意味

 今回の「Top 10 luxury hotels in Asia」のランキングを見てわかるのは、日本の高級旅館3軒と中国の「ホテル オブ モダン アート」以外は、どれも世界的に知名度の高いリゾートグループ、ホテルグループのものだということ。ホテル オブ モダン アートは桂林郊外にある、建築様式からインテリアまで全てモダンデザインで統一された、小規模でも質の高いラグジュアリーホテルです。このようなホテルや、世界に1つしかない日本の老舗旅館が高評価なのは、ブランド力がなくても本質的で普遍的な良さはしっかりと伝わるということを意味します。また日本の伝統文化の奥深さ、旅館のおもてなしのきめ細やかさが、世界的に最高水準だと認められたということ。このランキングは、日本の高級旅館を海外の富裕層にアピールする上での、大きな可能性を示してくれていると言えるでしょう。

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