歴史的な買い場が到来したパリ不動産

築60年でも利回り5%

 「この数十年ではじめて買い手市場になりつつあり、掘り出し物件が見つけやすくなっています」


凱旋門
 パリ不動産の現在の取引事情について、フランスで10年以上不動産ビジネスを手がけるロングステイサービスの嫁兼暁(よめがね・あきら)代表が説明する。特に資産価値が高いのが「最も資産価値の高いマンションは、グランドスタンディングと呼ばれる1920~30年代の建物」だという。

 こうした古い物件でも、実質利回りは5%程度あるのだという。日本の不動産投資の現実からは考えられないが、実際に優良物件の多いパリ8区で日本人男性がワンルームマンションを購入した事例がある。1940年代に建築されたもので、優に築年数は56年を超える。

 3年前は3900万円以上だったというが、現在はもう少し安くなっているそうだ。

 2007年にフルリフォームは行われたが、ファサードや外壁などを残して、高い天井や大理石のロビー、仏式中庭などエレガントな雰囲気を残しながらも、高速インターネットや最新の空調設備を備えて、水周りは現代にあわせて広々と作り直された。また、立地もパリで最も格式高いホテルの一つ、ル・ブリストルのすぐ近くと申し分がない。

 自分がパリに滞在しない際に他人に貸し出すというスタイルで賃貸しても、ほぼ5%で回すことができるのだ。

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