現場の建て直しと営業面に期待
佐々木則夫監督(バロンドール授賞式)
その後は07年12月に女子の代表監督に就任。前回08年の北京五輪ではベスト4と結果を残し、昨年はW杯で優勝。日本サッカーの悲願であった国際大会初優勝という偉業を成し遂げた。国際サッカー連盟(FIFA)の年間女子最優秀監督にまで選出。そして、今年はロンドン五輪でも準優勝を果たした。
その大宮アルディージャだが、佐々木監督が不在にしていた2010年に大きな不祥事が発覚している。07年以降数十試合で行った水増しが明らかになり、トップが辞任に追い込まれた。そして傷は深く、今でも浮上のきっかけを掴めないまま、成績も低迷している。
しかし、建て直すなら、チーム事情もよく知っており実績のある佐々木監督が適任者だろう。また、監督による集客期待は難しいが、メディア露出が増えて営業への波及効果も期待できる。
いずれにせよ、戦い終えた世界最高の監督には、引退するまで休息はなさそうだ。