防止法は頻繁な設備点検
次に怖いのが虫の発生リスク。片付けていると「見たことのない虫が大量に湧き出てくる」そうだ。しかも何百匹、何千匹と。「でも、虫はゴミを片付けてしまえばいなくなりますよ。ただ、虫が発生すると近隣から苦情がくる原因になるんですよね」という。ちなみに虫は羽虫や小さなメスのカブト虫みたいなものがよく見られるそうだ。
得体の知れない虫やカビに囲まれていたら、もちろん病気にもなりやすいだろう。住民には「健康を害する」リスクもある。さて、こんな風な状態になってしまったゴミ屋敷の住民は、一体どんな時に外部にヘルプを求めるのだろうか。
依頼してくるのは主に本人からというケースが多く、たまに管理会社やオーナーにバレてしまって依頼することが含まれる。
きっかけは、設備点検が最も多いそうだ。本人も、どうにかしなければと思っているようで、「他人が家に入る、これはなんとかしないと」ということで、ネットなどで調べて連絡をとってくるそうだ。
「今までタワーマンションから依頼が来たことはないのですが、これから増えるんじゃないかと思ってビクビクしています。タワーマンションは、セキュリティが厳しいことや、エレベーターを使える時間が決まっていたりするので、通常なら1日で終わるケースでも2、3日かかってしまうかもしれませんね」
所有している投資物件が「ゴミ屋敷化」しないためには、多少コストがかかるが排水溝の高圧洗浄や、ベランダなどの共有部分の定期検査を頻繁に行うしかないようだ。