NHKアナ逮捕、震災被害による浦安プチセレブの悲哀?

600万円払ってキャンセルすべきかどうか

 そうした憧れもあり、東日本大震災の前にマンションを購入した。「新浦安、最後の大規模開発」との唄い文句で売り出されていたのだが、東日本大震災の2カ月前に購入し、受け渡しが発生の1週間前だったという。そして入居を目前に控えたところに震災に遭い、不安になったためにデベロッパーに連絡を取ってみた。

 「頭金だったマンション価格の1割を諦めれば、入居前だからキャンセル可能です」

 この答えはありがたかった。価格が100平方メートル超で6000万円少々のマンションだったため、約600万円がキャンセル料となる。


液状化の影響で飛び出したマンホール
 読者の皆さんなら、液状化で浦安バブル崩壊は必須。当然1割以上不動産価格は下がるはずだから、キャンセルするのが賢明と判断されることだろう。ところがこの夫妻は、マンションの建物は大方無事であったということもあり、キャンセル料が惜しく感じた。まさに「木を見て森を見ず」。緊急時はとっさの判断が重要だが、2人はそのまま入居したのだ。もちろん一度入居してしまえばキャンセル不可だ。

 ちなみに、地元以外の地区から購入した人の中には、キャンセルした人や引越した人も多いという。浦安への憧れよりも、冷静に風評被害や安全を考慮してのことだった。

 2人は後日、周りの反応によって、そのことを思い知ることになる。せっかく憧れの浦安にベイマンションを買ったのだが、親戚や友達に羨望の眼差しでみられるどころか気の毒な顔をされたからだ。

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