世界的な不況時にこそ海外投資を積極的に
成金主義は先に述べたが、まだまだ日本人の中には貯蓄志向は根強く残っている。「いつまでも『貯めてばかり』の日本人」(「世界一愚かなお金持ち、日本人」より抜粋)という言い回しは的を射ているかもしれない。ただ、その安全志向のおかげというか、この世界的な大不況下で比較的被害が少なく済んだのは幸いか。では、投資はいつになったらするんだろう?
「今年後半くらいから景気は上向いてくると思います。タイミングが来た時にいかに使うか、それまで浪費はしないで勉強して知識を身につけたら自己責任で投資してみてもいいでしょう。この円高なので、わたしがもし日本にいれば、色々な国に出かけると思います。わたしは不動産投資をやっているからかもしれませんが、人から言われるままではなくて、実際に自分の目で現場を見るようにしています。やはり、たいまつは自分で持たなくてはいけません(人任せにしないこと)。勇気と努力でさらに大きなチャンスを掴めるでしょう」
日本を代表する製造業が派遣切りを行うなど、大企業は円高不況に首を絞められている。しかし逆手に取れば、海外に出かけるには絶好の機会だといえる。このチャンスにじっとしているのか、あるいは果敢に動くのか、あくまで自己責任だが…。
「投資は常に連戦連勝とはいかないので、実際に自分で勉強して色々な物を見て、本物と偽者を見分ける目を養ってほしいです。そして、仮に失敗したとしても、そこから何かを学べばいいのですから」
賢くお金と時間を使い、内面を磨き、そして今こそ海外へ行く。案外ちょっとだけ勇気と知恵を搾り出せば、できることかもしれない。
100の不動産を持つ米国在住投資家。神戸のインターナショナルスクールを経て16歳で米国留学。南カリフォルニア大(USC)とカリフォルニア大学ロサンジェルス校(UCLA)の両大学院を修了。インドネシア出身の華僑、ダニエル・ホー氏と結婚。親の介護で失業するが、20代で最初の1億円をつくる。その後は医学、金融の一流同時通訳に。年間10万マイル以上国際線に乗る生活をしている。ロス、ハワイ、香港、ジャカルタ、パリで海外在住経験によるグローバルなお金哲学と投資経験を持つ一方で、日本の茶道(裏千家準教授)から中国の論語、人相学、風水学もたしなむ真の国際派ミリオネア。
2005年からUSC名誉卒業生。2008年にUSC顧問。上昇志向のある若者を支援するNPO設立と、亡き母の名でホスピス建設を志し、日本で著述・セミナー活動を展開している。(公式サイトwww.madamho.com)