米著名ヘッジファンドが苦笑するAKB48の日本国債CM

 財務省が個人向け日本国債のテレビCMを流している。国内消費が90%以上の日本国債だが、なぜか一部海外で話題となっているのだ。「日本売り」でも知られる、米著名ヘッジファンドマネージャーのカイル・バス氏が、「ルビコン川を渡る」と発言。いつものポジショントークと見られるが、見過ごすわけにはいかない発言だ。

ルビコン川を渡る日本

 「みんなの想いを、被災地のチカラに」


AKB48を起用したCM(財務省サイトより)
 被災地でAKB48が復興支援に精力的に取り組む姿が流れる映像。これは日本国債のテレビCMだが、現在、日本で最も訴求力が高いタレントの起用だけに、それなりの注目は集めている。国債のプロモーションに起用されているのは、AKB48以外にも、大相撲の横綱・白鵬関、サッカー日本代表の澤穂希選手、プロ野球横浜DeNAの中畑清監督だ。

 これを「アグレッシブなマーケティング」と評価したのが、米著名ヘッジファンドマネージャーのカイル・バス氏だ。良い意味か悪い意味かは分かりにくいが、少なくとも日本売りを推奨する話題のため、そこまで必死で宣伝しないと売れないという悪い意味だろう。後で紹介する、1500兆円の総資産を持つ日本国民が買い支えるという日本国債の強さのところで出てくる。

 今後の日本国債の行方を「ルビコン川を渡る日本」として、バス氏が11月に米国内で行われた投資家向けカンファレンスで、語ったものだ。

 バス氏と言えば、2007年にサブプライム関連証券の空売りで大きな利益を出したことで知られ、欧州危機ではギリシャ国債のCDSに大きくポジションを取っているともされる。2010年にはジャパン・マクロ・オポチュニティーズ・マスター・ファンドを設定し、日本売りを着々と狙っている。

 ゆかしメディアはこの資料を入手し、内容をもう少し詳しく見てみることにした。

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