「ミセスワタナベ」はsarahさんだった?
敏腕投資家の力量と外見は、意外にマッチしないことが多い。だが、それが身長150センチの小柄な美女だとは、最初から想像することは難しい。実際、取材に現れた女性は愛くるしい外見で、とてもヤリ手の専業トレーダーには見えなかった。この女性sarah(サラ)さんは、どのような手法で勝ち組となったのか、また、投資家へのアドバイスも聞いた(この取材は2009年6月時点のモノです)。
2007年、「日本のFX個人投資家を取り上げたい」というオファーが米紙ウォール・ストリート・ジャーナルからあった。当時は4億円脱税主婦、こと池辺雪子さんが世間を騒がせていた。為替を動かす存在だとして、海外メディアから「ミセスワタナベ」の異名がついた日本人女性。そうした存在のトレーダーを探していた同紙は、sarahさんに白羽の矢を立てた。当時は個人ブログ「新・脱サラ女sarahのFX日記」も運営し、知る人ぞ知る存在でもあった。
時期は、ちょうどサブプライムショックの数カ月前だ。「内容は、なぜ日本でFXが流行っているのか。米国ではそれほど人気がないとのことでした。私のようなトレードで生計を立てているという人はどのようなトレードをしているのか等々を聞かれました」という。
続けて「おそらくスワップ派のような人々をイメージしていたのかもしれませんが、その頃、私はショートばかりやっていた。という話をし、興味を持ってくださいましたね」と話した。
sarahさんはこの頃すでに、自分のシステムトレードを確立し、利益を積み重ねていっていた。