ニッセイレディーの営業にも影響か
出資することにより、企業内に入り込んで保険を勧誘する「職域営業」が許され、融資や企業年金の受託にもつながっていた。出資を受ける側にとっては、日生はモノを言わずに長期にわたって保有してくれる「安定株主」であり、「大株主リストに日生がいるから安心できる企業というイメージになる」(メーカー財務関係者)とされた。
株売却により、「ニッセイのおばさん」の営業がやりにくくなったり、年金受託に影響が出たりする可能性もあるが、それでも株を手放さなければいけないというのが、いまの日生のつらさ。
1月18日に日経新聞が開催したシンポジウムにパネリストとして参加した日本生命の筒井義信社長は、こんな本音を漏らしている。
「資産の3割をリスク資産に投資している。その中核が株式への投資。ただ、国際的な規制強化によって、株式が徐々に持ちづらくなっている」(抜粋)。規制に対する恨み節にも聞こえる。