医師がSEO業界で注目ベンチャーに

創業以来12年連続で無借金経営

 現在、SEO事業で直接取引がある顧客は約700社。また、代理店を通して取引があるところを含めると顧客の数は約2000社に及ぶ。前年度の売上実績17億7000万円に対して、5年以内に100億円の大台載せを目標に掲げている。

 財務体質もきわめてよく、創業してから12年続けて無借金経営を貫いてきた。約150名いる従業員の平均年齢は25.7歳と非常に若く、社内は活気に満ち溢れている。

 さらに、DYMでは2年前から新卒紹介の事業に進出。SEO事業と一見関係なさそうに思えるが、持ち前のネット上での集客力を活かすことができるのだ。この事業の責任者である沖之城雅弘執行役員は「フェイスブックで3万7000人、ツイッターでは7万人の就活学生にリーチするこができる」という。

 同事業のクライアント400社の約6割が人材確保に悩むIT企業やベンチャー企業。登録シートの情報などをもとに最も適した学生とのマッチングを行うことで、高い就職率を達成している。クライアント企業の数も急速に伸び、新卒紹介事業だけで今年度4億円弱、来年度7億円の売り上げを見込み、すでにこの業界で第2位のポジションにつけている。

 水谷社長は毎年3、4つの新規事業の立ち上げを模索しているが、もちろんそれらもネットでの集客という自社の強みを活かすことのできる事業である。昨年11月には産業医チームを企業に派遣するサイトを立ち上げている。それは先に触れた水谷社長自身の夢の実現に向けた第一歩なのだろう。

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