2億円「ミラクルおじさん」
元会社員男性は、JRAのインターネットで取引を行っており、すべての取引履歴はデータ蓄積されている。この件がどのように外部に漏れたかは明らかになっていない。弁護士も、どこから判明したのかはわかっていないという。
しかし、競馬場や場外馬券売り場の窓口で購入した人については、捕捉することはできない。その一例として次のようなおのがある。
2003年の宝塚記念でヒシミラクルの単勝馬券を購入し、約2億円の配当を得て、マスコミを賑わせた「ミラクルおじさん」なる人物がいる。馬名をもじってネーミングされたものだが、何と同馬の単勝に1000万円以上をつぎ込んでいたのだ。
この人物が利益を申告したのかどうかは不明。もしも申告していなければ脱税となるが、捕捉することは確度の高いタレコミでもないかぎり現状では不可能だ。さらに、申告したとしても、はずれ馬券を2億円分拾い集めれば、経費として認められるということにもなりかねない。
検察側が控訴する可能性もあるが、今回の大阪地裁判決は税の公平性を示したことには違いないが、量刑の軽さは、一方では、窓口販売などでは捕捉できないこともあり、司法の場で争う案件ではないということをも示しているようだ。
もちろん、競馬だけではなく他の公営ギャンブルにおいても、同様の問題は付きまとう。