キングダムが、フォーブス長者番付の発表直後に出した声明では、サウジアラビア株式市場に上場しているキングダム株を算入していないのは不公平で、サウジを軽視している、というものだった。訂正は聞き入れられずに、今回の訴訟につながっている。
フォーブスは、長者番付の調査に関しては、可能なかぎり、専門家を呼びよせて調査を行うようにしている、としており、王子関連の資産は、ホテルの専門知識を有するう投資銀行家にも相談するなどしたという。
また、会社の財務諸表からも財務分析を行っており、「中東を軽視しているということには当たらない」と主張している。さらに、王子はフォーブスには協力しないと主張しているが、「王子がいるかぎり、我々は長者番付に載せる」と反論している。
キングダムは、アップル、フェイスブック、ツイッター、ニューズコーポレーションなどに出資。他にも世界中のホテルなど様々な投資を行っている世界最大級の投資会社でもある。
過去には、米不動産王のドナルド・トランプ氏が、自身がモデルとなった著書「Trump Nation: The Art of Being The Donald」で、自身の資産評価よりも3000億円以上低く名誉を傷つけられたとしてフィラデルフィアの連邦裁判所に控訴していたが、訴えは棄却されている。
その理由としては、トランプ氏は著書による被害を受けていないというもの。
日本人は資産額を低く見てもらいたがる傾向にあるが、海外の大富豪はそのあたりのメンタリティが違うようだ。
フォーブス作成のアルワリード王子の資産推移