上場廃止のクロニクル、前会長は自殺していた

ホテルで自殺

 前会長が亡くなったのは一昨年の8月3日未明から早朝にかけて。東京・新宿のホテルの客室内で、ロープで首をつっていたところを発見されたという。同社は死因についてはまったくわからない、としている。

 同社による発表は、「逝去いたしました」とだけの記述で、死因については一切触れられていない。

 前会長は、同社の投資事業を専権事項として行っていた。会社の資金を見せ金として使うために、数千万円から1億円の現金を貸し出し、そして、決算期の直前に返してもらうということを、これまでに行っていたのだという。

 ただ、平成23年9月通期については、6000万円を返す予定となっていた。しかし、前会長はその直前に亡くなったのだ。実際に、一昨年8月には、税務調査が行われる予定だったというが、このことが気になっていたのかどうかは今となっては分からない。

 だが、前会長はこれ以外にも会社の資金を流用した疑いも持たれていた。

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