富裕層純度100%、新閨閥「慶応ニューヨーク学院」

授業料減免の制度もある

 慶應NY学院は9年生(日本の中学3年に相当)と、10年生(日本の高校1年生に相当)でまずは2年チャンスがある。仮に「一浪」しても翌年受かれば「現役」だ。さらに、年間でAO2回、一般1回と3回の受験機会があるために、合計6回のチャンスがあるということだ。

 もちろん米国の学校なので英語力が必要なのは言うまでもないが、レベルとしては英検準2級程度で大丈夫だそうで、前出OBによると、NY学院出身者も試験は簡単だったと語っていたそうだ。

 ただし、国内の慶應と決定的に違う点はサラリーマン家庭の子供がいる日本の付属校とは違い、富裕層の純度はほぼ100%に近づく。年収1000~1500万円レベルのアッパークラスでも厳しく、やはり本当の富裕層向けというところだろう。

 医師の和田秀樹氏が自身のブログで2009年に以下のように、NY学院について書いている。

 一行目から「ちっとも耳寄り情報ではないが、慶応大学に事実上無試験で入る方法がある」と書き出して、NY学院の話題に触れている。

 「幼稚舎から上がる学生、ニューヨークから来る学生、推薦やAO組の学力が低く、経済学部でも数式を書いた途端に授業を聞かなかったりノートをとらなかったり
する学生が相当数いるそうだ」と現状を嘆いている。そして「ショーバイも大事かもしれないが、もう少し大学の格というものやあるべき姿を考えるべきだろう」と大学側の姿勢についても問題投げかけている。


慶応義塾大学
 もちろん、富裕層の間でも、子供の教育に対する投資については、高い学費をかけるかどうかに賛否両論はある。ただし、新たな選択肢として注目が高まっていることは確かで、入試の競争率も以前は1倍を少し超える程度だったが、最近では2倍になることもある。

 ちなみに、授業料減免に関する奨学制度が受験生を対象に存在し、選考基準としては「経済的に就学が困難で、かつ学業および人格とともに優れていること」とある。
「アラタニ財団日経日本人奨学金」「倉岡・芦刈・青木奨学金」「慶應義塾ニューヨーク学院奨学金」などの奨学金もあり、一般にも門戸は開かれている。

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