勧められた民事再生
「仕事柄、多くの中小企業で退職金ゼロのリストラが行なわれている現実を見ていたので、もらえるだけマシだと割り切りました。ほかの社員も同じように思っていたようです。まあ、そう思うしかなかったわけですけど・・・・」(元部長)
この時期、この会社の社長と専務はあらゆるツテを頼って資金調達に奔走したが、まったく埒が開かなかった。
それどころか、ある財務コンサルタントからは「このまま行けば破産が目に見えているので、民事再生を申請しなさい。そうすればスポンサー企業が見つかるかもしれない」と促されたのだった。
追い詰められた社長は、ある日の全体朝礼で珍妙な発言を口にしてしまう。