コーポラティブハウスのパイオニア・UDS

民事再生しコクヨの下で再スタート

 「コーポラティブハウスでは、外壁やエントランスをどうするのかなど、さまざまな意見の調整を図る必要があります。その上で合意を形成していくのですが、いかにお客さまの意見を引き出すかなど、現場でノウハウを磨いてきたことが当社の強みになっています」

 その後も順調に業況を拡大していたのだが、沖縄でリゾートホテルを開発中だった08年にリーマンショックのあおりを受けて、民事再生を余儀なくされる。そして翌年2月に大手総合事務用品メーカーのコクヨグループの一員として、第2創業の形で新しい都市デザインシステム(12年に現社名に変更)がスタートする。

 コクヨグループには、同社の企画、設計などの力を活用してオフィス家具の販路拡大や、付加価値の向上をはじめとしたシナジー効果を発揮させる狙いがあった。

 その成果の代表が先のアンテルームアパートメント大阪で、実はコクヨがディベロッパーから遊休ビルの再活用を依頼された物件なのだ。名和氏が率いるSANDWICHディレクションのアートも、コクヨが得意とするショーケースをアレンジしたものだという。

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