自分だけは「ブラック企業的」に働く
実際、前述の30代で年収5000万円の飲食店オーナーはたしかに朝は10時起きと遅いのですが、就寝時間は午前5時で、睡眠時間は5時間と短いのです。
ですから、本質的には「早起き=成功」というのではなく、着目すべきは「時間」。もっと簡単に言えば「労働時間」に着目することで成功要因が明らかになるのです。
世間では労働時間が極端に長い「ブラック企業」という言葉が有名です。30代年収3000万円の人は一時期「ブラック企業」に勤めていたか、「ブラック企業」でなかったとしても、自分だけはブラック企業的な働き方をしています。要するに長時間労働が普通になっているということです。
普通のサラリーマン家庭に育ち、大学に入ったものの、パチンコ、麻雀、競馬とギャンブル三昧の日々。そのままフリーター生活に突入した人がいます。
そんな彼も今では飲食店を複数経営して年収3000万円を突破しています。
きっかけは、アルバイト情報誌でたまたま見つけた飲食店のアルバイトでした。いくつかのアルバイト先で働いた後、その店で働くことになりました。
その店が実は繁盛店で、仕事は大変忙しいものでした。ただ、彼はそこで充実感を覚えて、朝6時から夜の12時くらいまで、1日18時間近く働き、睡眠時間も平均4時間くらいだったそうです。そういう働きをしていたことで、上の人が目をかけてくれるようになり、店長に抜擢。新店舗のオープンにかかわる仕事などをして、経験を積み、独立。現在に至ります。
これまでお話したように、30代年収3000万円実現者の調査では「早起き」が成功の要因ではなく、着目すべきは労働時間や睡眠時間であるとわかりました。
就寝時間が平均的な時間で、睡眠時間が短ければ平均よりも早起きになってしまうというわけです。
さらに、早く起きるという事よりも重要な成功要因は、結局のところ長時間労働である、というわけです。
<竹内正浩>◆バックナンバー(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)(10)