狙うのは「地位、駅近、タワー」
ここで、実際にマンション購入から10年で売却までのシュミレーションをしてみる。
1 仮にマンションを新築価格5000万円で購入したとして、購入時の頭金が1000万円。
・新築購入時の元本 5000万円
・頭金 1000万円
・購入時の元本 4000万円
2 月々17万円(元本11.4万円、金利5.6万円)を返済し、10年間の元本返済額は合計で1368万円となる。頭金1000万円とを合わせて
2365万円分を支払ったことになる。
・元本の減少分 1365万円
・頭金 1000万円
3 売却は5000万円で行い、これまで支払った頭金とローンを差し引けば元本は2635万円になる。
・中古売却価格 5000万円
・売却時の元本 2635万円
最初に支払った金額は1000万円で、10年後に手元に残る資金は2635万円になる(税金など諸費用は別。毎年100万円以上の利益を出していることになる。こうした利益を出す可能性がある条件を関係者は次のように言う。
「地位(ぢぐらい)の高い有名アドレス、駅近、大規模物件が最も確実です」
言わんとするのは、高級住宅地などブランドのある地名の駅から徒歩5分以内で、ランドマーク性の高いタワーマンションを選べば、まずは間違いが少ないということだ。「自分が買える物件ではなく、売れる物件を買うべきです」(同)という。
タワーマンションとは、明確な定義はないものの、「業界的には20階建て以上を我々の間では、そう呼んでいます」とは大手デベロッパー営業マン。その上で駅近物件と言えば、それなりに絞られてくる。
また、タワーの場合は売却の際に「買い手が内見しに来た場合、開口部が広く見栄えも良いために、実際に1割、2割高く売れた、という話もあります」というのだ。やはり、そのうえで平均的な間取りを選べばよいということか。次ページでエリアを見てみる。